警視庁警察官採用試験研究会

Ⅰ類採用試験の傾向と対策

おすすめ学習書・参考書

★教養試験対策(過去問の解説)

 警視庁警察官採用・教養試験問題は、出題傾向ばかりでなく問題配列や問題数などについても非常に独自なもの。過去問そのものをきちんと研究しておきたいところです。
 そうした観点からすると、
◆『警視庁 科目別・テーマ別過去問題集(警察官Ⅰ類)』
 が適しています。

★教養試験対策(数的推理・判断推理)

 数的推理・判断推理等の分野で独学で系統的に学習し、一通りマスターするつもりなら、やはり問題集の選定がカギになります。さまざまな本が出ていますが、現時点で「定番」的評価を得ている学習書としては、
◆『公務員試験 数的推理がわかる!新・解法の玉手箱』
◆『公務員試験 判断推理がわかる!新・解法の玉手箱』
 このあたりが使いやすいでしょう。
 なお、数的推理・判断推理については、「仕上がりの速さ」にはかなり個人差があります。こうした学習書の解説をじっくり読んでも理解できない場合は、さらに初歩的なところから始めるべきケースも考えられます。その一方、学習書の解説を読んで理解できる方も、実際には「限られた時間で解けるか」が重要なポイント。一通り解き方を理解しただけでは必ずしも得点に結びつかないので、模擬試験などを活用して実戦経験を積むようにしましょう。

★教養試験対策(一般知識)

 これが定番!という本はなかなか見当たりませんが、短い期間になんとか一通りの対策をしたいというのであれば、
◆『合格率99%! 鈴木俊士の公務員教養試験 一般知識 一問一答』
◆『上・中級公務員 一般知識まるごとチェック!』
 こうした一問一答式のチェック本が使いやすいかもしれません。
 一般知識のなかでもウェイトが高いのは「政治・経済」の分野(6問出ます)。まずはそこから固め、他の分野はあとで考える……という戦略をとるのなら、「政治・経済」分野だけをまとめた本も便利でしょうね。
◆『上・中級公務員試験 20日間で学ぶ政治・経済の基礎』
 刊行年が2006年で、ちょっと古い本ですが…。

★教養試験対策(時事問題)

 警視庁警察官Ⅰ類の教養試験では、時事に関する問題が毎回3問出ます。また、面接試験のさいにも、時事関連の知識の有無を必ずチェックされます。  現時点で定番的に使われている「時事の整理本」ならば、
◆『公務員試験 速攻の時事 令和6年度試験完全対応』
でしょう。毎年最新版が刊行されています。(類書も他にあり。)
 ただ、警視庁警察官の近年の過去問を見ますと、1次試験日の3か月前~直前の時期の報道からも頻繁に出題されています。となると、そうした直近の話題をカバーしていない「速攻の時事」の効用は限定的でしょう。やはり、日頃から新聞(やテレビのニュース)の報道に注意を払っておくようにしたいですね。詳細な内容は覚えていなくても、「いつだったか、たしかこのニュースが大々的に新聞に取り上げられていたな……」といったアバウトな記憶が意外に正解肢を助けになったりします。

★国語試験対策

 警視庁の国語試験(漢字テスト)対策でよく使われている本といえば、
◆『警察官採用試験 漢字力7日間トレーニング』
 が知られています。ただ、現行の版は2019年のもので必ずしも最新状況をカバーしているとは言えないのですが…。
 漢検2級~準2級程度の問題集で対策している受験者も多いようですね。

★論文試験対策

 警察官採用試験に特化した論文対策本としては、
◆『元警察人事が教える! ホントの警察官論文対策』
◆『警察官試験のための論作文術』
 …などが刊行されています。
 文章の構成法や、表現上の注意点などについて知りたいのであれば、どのような論文対策本を使っても大差はありません。ただ、こうした市販本の限界は、「警視庁警察官」の採用試験で望ましい答案がどのようなものか、という点についてはあまりヒントが得られないこと。(とくに警視庁志望者だけを対象としているわけではないので仕方ないですが……。)
 「警視庁」の論文対策そして面接対策の観点からすると、重要なのは警視庁の採用サイトを熟読することでしょう。とくに、「警視庁について」や「先輩の声」などのページを見てください。警視庁はいったいどのような人材を求めているのか、先輩たちがどのような思いを抱いて警視庁に入り、いま何を思っているのか。それをきちんとつかむことが重要。そのうえで、自分なりの「志望動機」や「抱負」を練り上げ、キッチリ文章にしておくとよいと思います。

★面接試験対策

 警察官志望者に対象を絞った面接対策本としては、
◆『警察官採用試験面接試験攻略法』
 などがあります。
 ただ、警視庁警察官志望者が面接試験にむけて徹底的に考えておかなくてはならないのは「(警察の中でも)なぜ警視庁を志望するのか」という点。これに関しては、やはり警視庁の採用サイトを丹念に読むことが一番よい対策になると思われます。警視庁の魅力がどのように提示されているか、先輩たちが仕事の魅力をどう語っているかに着目してください!